says the invite for new Comme des Garçons Aoyama store.
There are few talented fashion designers around the world who make beautiful beautiful clothes, but Comme des Garçons seems to be more than that. My attitude towards fashion would have been different if I haven't known this brand. And I believe I'm not the only one who thinks like that.
Perhaps words like soul and spirit may also suit Lee Alexander McQueen. But then again, as beautiful as their recent collections are, I don't know whether his brand still suits those words.
世界には、天才的なファッションデザイナーが幾人かいるけれど、「魂」と「精神」という言葉が似合うブランドは、ギャルソン以外にない気がする。
そもそも、普通のブランドは、「魂」と「精神」なんてさらりと言えないよね。
アレクサンダー・マクイーンからも魂や精神みたいなものは感じるかもな、と思ったけれど、彼自身はそうでも、彼のブランドは、魂や精神とはちょっと違う気がする。
私は、ギャルソンと出会ってなかったら、ファッションに対して全く違う価値観を持っていたと思う。ギャルソンに対して、そういう風に思っているひとは、世の中にきっとたくさんいる。
「すぐ着られる簡単な服で満足している人が増えています。他の人と同じ服を着て、そのことに何の疑問も抱かない。服装のことだけではありません。最近の人は強いもの、格好いいもの、新しいものはなくても、今をなんとなく過ごせればいい、と。情熱や興奮、怒り、現状を打ち破ろうという意欲が弱まってきている。そんな風潮に危惧を感じています」
「ファッションの分野に限らず本当に個性を表現している人は、人とは違うものを着たり、違うように着こなしたりしているものです。そんな人は、トップモード(流行の最先端)の服でなくても、Tシャツ姿でも『この人は何か持っているな』という雰囲気を醸し出しています。本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。ファッションとは、それを着ている人の中身も含めたものなのです。最近はグループのタレントが多くなって、みんな同じような服を着て、歌って踊っています。私には不思議です」
「ファッションは非常に感覚的なものなので軽く見られがちですが、実は人間に必要な力を持っています。理屈やデータではなくて、何か大事なことを伝えて感じてもらう。アートとも違って、人が身につけることで深い理解が生まれます。軽薄とみられがちな部分も含めて私はファッションが好きです。ファッションはたった今、この瞬間だけのもので、それを今着たいと思うから、ファッションなのです。はかないもの、泡のようなもの。そんな刹那(せつな)的なものだからこそ、今とても大切なことを伝えることができるのです」
朝日新聞 川久保玲さんロングインタビューより